
株式会社セガ様の音楽ゲーム”CHUNITHM X-VERSE-X”、
ならびに、セガ公式大会 ”KING of Performai The 7th” (KOP7th)
CHUNITHMの決勝楽曲として書き下ろし楽曲
“Verse X” – Yu_Asahina
を提供させていただきました。
Released on
[YouTube]
https://youtu.be/DbK6twErgUg
[Streaming & Download Release]
Apple Music: https://music.apple.com/jp/album/verse-x-single/1879984627
Spotify: https://open.spotify.com/intl-ja/album/1yyDQq2Zv8kvjTxmUNG3DO
Other: https://linkco.re/6P78ebMn
9:02:47~
Verse Xができるまで
今思っていることを今のうちに書き留めておかないとなという気持ちなので、たくさん書いておこうと思います。SNSだとそれを書くのに余白が狭すぎる。
チュウニズムのオタクなら読んでくれるだろうと思って書きます。
小ネタだけ読みたい人は下の方まで行ってね。
音源でも何回か聞きながら、覚悟の準備をして読んでください
(文字ノート数:5000ノーツ 予想読了時間:10分)
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CHUNITHM VERSEが発表されたとき、こう思いました。
“Verse X”作りたいなと。
私にはVERSEの名を冠したVerse IVという曲があるし、
チュウニズムは10周年で10メジャーバージョン目。
まだチュウニズムには移植曲ばっかり入っていて、
オリジナル楽曲ないのも気になるしいずれはなんかやりたい。
HAELEQUINが初代に収録されてから、もうすなわち10年待ってるということを意味していて。
珍しくX(Twitter)にそういった旨をツイートしました。そうしたら、いつもよりもそれを望んで下さる人の数も多かったように思います。
それから程なくして、セガの方から連絡が来ました。
「Verse X、作ってください。KOP7thという大会の決勝で出しましょう」
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そして、チュウニズムへの初オリジナル楽曲の制作に取り掛かることになったわけです。
(このタイミングでセガ音ゲー三機種制覇になるってどういうことなの)
ちゃんとめっちゃいい所で使われますよという前提のもと音ゲー曲を作ったのは初めてな気がします。
決勝が行われている緊張感のもとそこで発表されたやべー曲で戦うというのは最高にワクワクする瞬間ですよね。
そこで頂上を分かつ2人だけのプレイヤー、ひいては会場で見ている観客の皆さん、YouTubeの画面を食い入るように見ている方々。
楽曲の役割がハッキリしている方がコンセプトを思い付きやすいですし、やることは決まりました。
私は皆さんの心臓を破裂させるのにこれほどいいタイミングはないと思いました。バツーン!って心臓させたろうかなって。
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曲は静寂から始まり、すぐに流れに乗るわけでもなく、変拍子を交えながら心を蝕むかのように進行していきます。
まず、皆さんを心から黙らせたいと思って制作しました。皆で生唾飲みながらドキドキしたいよなって。マジかよって。
これは決戦の地を表す楽曲であり今ヤベエ所にいると理解して頂くためにまずそこに連れていこう、と。
Verse Xの名を冠しているように、楽曲自体の展開・色は瞬く間に変わっていきます。
(Verseというのは音楽用語でサビに繋がる前のパートとか、そもそもは詩の節のことなどを言います。この曲は走馬灯を見るかのように色んなシーンを節としてあっという間に回していきます。)
それでも、緊張感を緩めることはせずにどんどん深みに沈めていって。
一番盛り上がるシーン、ひいてはこの大会の結末に向けてじわじわとボルテージを上げていくように思いを馳せながら展開を敷いていきました。
抽象的なシーンも作ったからこそ、あの10周年を彩るに相応しい譜面が出来たのだと思います。展開が普通ではない曲を作ったおかげで、ちょうど10個空いてた。奇跡。
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こういう大会の決勝にめちゃめちゃエモい曲だったりずっと派手にやり散らかしてる曲が似合うのは分かってます。
現に最初はそういった楽曲になるとスタッフの方に思われていました。
私は決勝楽曲を作るにあたって、これまでにない気持ちや感情の動き方を味わってほしいというのがひとつの大きなモチベーションでした。
楽曲で動かしたい感情や心情も早いうちに頭の中に描けていました。
それが制作の目標になって、心情を大事にした楽曲を作ろうと思ったわけです。
そんな逆張り野郎の提案を受けきってくださったチームの方々、本当にありがとうございます。
それに、10周年・10メジャーバージョンを自然と背負うことになっちゃったので、その重みたるや否や。そう簡単にはゲート開放しませんよ。
その後、ゲートが開かれていく曲がどうなるかは語るも野暮なので、自分で確かめてみてください。
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曲名はポストの時点で決まっていたのですが(異常事態ではある)、
冠するジャンル名もすぐ決めていました。
“Invitation“です。意味は、お分かりですね?
Invitationは、オリジンのチュウニズムに深く関わる単語です。10周年を彩るにあたってこれ以上ないですし、またこの曲の世界観、大会というシーンともすべて合致していて。
そうしたら、チュウニズムチームの方がうまく汲み取ってくださいました。
(あまりに良すぎて、導入ムービーではアーティスト出るタイミングで出てましたね。笑)
大会の様子をみても、この試みはまずは舞台装置として大成功したと言っていいんじゃないでしょうか?
会場で見させていただいてましたが、やはり会場や見ている皆さんと、決勝に進んだstr選手とJT選手のあの顔が見たくて作ったようなものなので、私は大満足です。
ほんま2人ともええ顔しとったで。腰抜かしたったで。
(無音の箇所まででこれまでの点数のビハインドがほとんどなくなって、そこからのペンギン大解放ゾーン(?)で点差を広げていっていたっていうのはなんともドラマティックでしたね。現地の会場ではもの凄い音響でものすごい歓声で音が聞こえたので、会場おすすめです)
皆さんの力もありながら呼んでもらわないとこういう機会もないですし、そんなにもうこういう機会もないかもなあなんて思いながら楽曲制作に尽力させて頂きました。
ある程度リミッターは解除しましたが、決勝曲だから初見でやるわけじゃないですか。だからまだ優しいですよね(にっこり)
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最高のギターはしらこいしさんです。めっちゃいい。いい感じにアドリブも入れて頂きました。変な周波数に付き合っていただきありがとうございました。
最高のチュウニペンギンはケースワベさんでした。チュウニペンギンがジャケットに出ることの重さをそんなに考えたことがなかったのであとになってより何倍も重いことを知ってありがたかったです。最高の形で出せたなら幸いです。曲名ロゴは誰が作ったんでしょうか。eとXは離したほうがいいですよ。5000兆円ほしい。
最高の譜面は誰が作ったんでしょうか。誉とさせてください。細かい音をずっとは入れなかった意図を汲んでくれると信じてました。チュウニズムらしさや、楽しさって音を細かく多く鳴らすことで解決するものでもない気がしていて。Yu_Asahina名義を見て鍵盤たくさんやらせると思った方も多いと思うんですが、ちゃんと考えてるんです。
遊び場としても機能していたのがらしいですね。最近は譜面に要望を出すことはあまりしないのですが、中盤の生ドラムパートのところだけはAIRを絡ませまくって欲しいという意図が明確にあったのでお伝えして、叶えられていて嬉しかったです。
(私に責任が多少なりともあるのはそこだけで、全てのチュウニズマーの許せなさをチュウニペンギンが請け負ってくれているので私は許された。ありがとう…。)
最高の導入ムービーもありがとうございます。みんな~って呼びかける声良すぎました。最初のやつが犯人のラスボス登場。ね?簡単でしょ?ちゃんと盛り上がれて刺すところを分かっていてペンギンが喋る一番好きなムービーです。
最高のサウンドディレクターは一応伏せておきますが、こういうことがやりたいんだと小一時間話させて頂いたりしましたね。そして結果的に好きにやらせて頂きました。飲み行くぞ。
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Xだし10パートあるといいなとは思って展開をたくさん作っていたのですが、そこに縛られてもしょうがないので意識せずに作ってました。ちょうど10ある気もするし、11パートある気もするし、ちょい厳しめに見たらちょうど1パート足りないかもな…となったのでじゃあこの先の1パートはお前らが見ていく筐体での景色だよ…ということにしておいてもいいですか。
あとは決勝の結末自体が最後の楽章だったんだよ…とかでもいいかもしれない。
Verse Xの結末を見届けるのは…君たちだ!
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以下、小ネタ。
・MASTER譜面でいう最初の旧筐体引用地帯をやってる時のあとの方にモールスみたいな音鳴ってるところがあると思うんですが、もちろん検討はしました。ただ、マジモールスにしてみたらあまりにも微妙だったのでリズムを尊重して意味は持たせていません。ごめんな、チュウニズムオタク…。でも朗報です、それが悔しかったのでマジで聞こえないけど曲の最後の最後に入れました。終わりで変な音鳴ってたら嫌なので、マジで聞こえない。けど解読できる0.0000001%に賭けて内容は言わない。ステム音源を持ってるスタッフの方しか多分わからない。
・最初のキックが聞こえるところらへんにメロディの伏線が張ってあります。
・無音が終わってメインパートに入ったところで、ちょうど100小節目になります。(ゲーム上でどうかは分からないですが)
・チュウニズムのバージョン名VERSEにXが付いて一番ビビってたのは何を隠そうこの俺です。
X付く前にもう曲名にしてたから。え?って。しかもその後にXもう1個増えたし!?
・読みは”ヴァーステン“になりました。最初、みんなが素直に読んだら”ヴァースエックス“だろうと思って”エックス”読みで出したんですが、開発チームの方が「10の意味合いが強いし、テンにしませんか」と仰ってくださったので「いやまあ本当にそれはそう」と思い”テン”にしました。
そしたら、バージョン名で”クロス“と読ませて前に置かれたり、”エックス“と読ませて後ろにも置いてみたりされていて、たいへん感心しました。
バージョン名もVerse IVの時も”バ“ースなのに”ヴァ“ースになってるのもちょっとややこいんですが、ヴァの方が発音的には正しいだろうしカッケエだろうよということでそうさせてもらいました。10何年振りにどっちにしようか問題で悩みました。そんでみんな”バース”書きだった。そうだよな。曲名ソートする時注意してください(五十音ソートで多言語タイトルも出るっけ?英語でソートしてください)。書くときは別にどっちでもいいです。
・楽曲タイトルが結果的にバージョン名も表していることになったので”タイトル回収?“と思われる向きが強いかと思っていましたが、多くの方が”Verse IV“の文脈の方で受け取っていて大層驚きました。それもあってSNSに書いたので合ってはいます。ありがたい。
まあ作っている人が同じなので”Verse IV”の系譜は継いではいますが、IVは四次元や宇宙がテーマだったので4だし、Xは上にたくさん書いた通りで思想とかやりたいことは全然変わってますね。続編やで!という感じでは全くない。あとV~IXがどっか行ったわけじゃないです。ほらたとえば、VerForTeのVerが5を意味していますよ。
・今回セガ楽曲ではじめてのYu_Asahina名義となりました。曲的にもorangentleじゃなくてYu_Asahinaの曲だなと感じますし、ここで新名義解禁の方が音ゲーリテラシー高い方はいいだろうということでそうなりました。
未だにorangentleでもあることを知らない方は結構いらっしゃるし、セガゲーだけやってたら分からなくて当然なので、結構誰やねんとなるのではと思っていました。実際多少なったと思いますが。ですがスタッフの方の言う通り、会場の方々や皆さまの音ゲーリテラシーが高く、チュウニペンギンの逆襲(?)もあって助けられました。自分はいい体験を提供できればそれが誉なので、ありがとうございます。
・展開をいっぱい作るから思いつかないといけないし、素直な曲じゃないし、役割重いし、それらを1パートづつ作り込んでいくので時間が足りなくなり〆切を伸ばしてもらったりしました。
本当に昨今はそういう非社会人的行動をしていなかったので申し訳なく思いつつ、対応してくださったチームの方々ありがとうございました。制作コスパの悪い曲大好きすぎ。コスパ悪い人ら頑張ろうな。
感想くださっている方々、ありがとうございます。めちゃめちゃ作り込んだ楽曲なので、めちゃめちゃプレイしたり聞いたりしてもらえると嬉しいです。君たちなら、簡単でしょ?
Yu_Asahina / orangentle






